相続税が廃止された国、日本ではどうなる?

『相続・遺言ここだけの話』メールマガジンバックナンバー(2021年11月16日)

日本では当然のように課税される相続税。

実は諸外国では

相続税が撤廃されていることも少なくありません。

相続税のない国と日本の違い、

今後、日本で相続税が廃止される可能性は

あるのかなど、「相続税廃止の可能性」について考えてみましょう。

1.相続税のある国とない国

実際、相続税のある国とない国にはどういったところがあるのでしょうか?


1-1.相続税のある国

先進国では、比較的相続税のある国が多数です。

・アメリカ

・イギリス

・ドイツ

・フランス

・イタリア

・カナダ(厳密には相続税とは異なりますが、実質的には同様の制度があります)


1-2.相続税のない国、撤廃された国

以下のような国では相続税が撤廃されています。

・シンガポール

・香港

・オーストラリア

・ニュージーランド

・スウェーデン

・ノルウェー

・ポルトガル

・オーストリア


1-3.実は相続税はない国が多い?

先進国以外では、相続税制度がない国が多数です。

インドネシアやインド、中国、マレーシアなどの国でも相続税はありません。

地球規模では、相続税制度がない方が多数派といえるでしょう。

2.相続税がない国の事情は?

相続税のない国では、どういった事情があるのでしょうか?


2-1.富裕層の流出を避ける

相続税がかかると富裕層は国外へ転出するので、

国の発展が阻害されるおそれがあります。

富裕層の国外流出を避けるため、

相続税廃止を決定した国が少なくありません。


2-2.富裕層の誘致

相続税制度を廃止すると、

相続税制度のある国から富裕層が転入する可能性が高くなります。

このことで国の競争力や経済成長を見込んでいます。


2-3.相続税が経済発展を阻害

発展途上国、新興国においては、相続税制度をしいて富裕層へ税金を課すると、

経済発展を阻害する可能性が懸念されています。

3.日本で相続税が廃止される可能性は?

では日本で相続税が廃止される可能性はあるのでしょうか?


3-1.財源が足りていない

日本では、そもそも税収が足りていません。

天文学的な数字の国債を発行しながら、

何とか必要な予算を調達している現状です。

先日、税収確保の必要性から消費税を増税されたのも記憶に新しいでしょう。

このように税収が足りない中で、

主たる収入源である相続税を廃止することはほとんど不可能とも考えられます。

デフォルトしてしまう危険も高まります。


3-2.高齢化社会

日本では急速に少子高齢化が進んでいます。

そんな中、相続税は貴重な社会保障財源。

現役世代が減って高齢者が多いのに相続税をなくせば、

現役世代にさらに大きな負担がのしかかります。

実際に、日本で多くのお金を持っているのは高齢者世帯といわれています。

そんな中で相続税を廃止するのは非現実的でしょう。

まとめ

諸外国では相続税のない国が多数ですが、

日本の事情をみるにつけ相続税廃止は困難といえるでしょう。

日本で暮らしていく以上、相続対策は必須といえます。

なるべく有利に相続を乗り切るため、

お悩みがありましたらお気軽に専門家へご相談ください。

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