物納は
現金以外の不動産等の資産で
直接、不動産等を国へ納めて相続税の納付をすること
物納とは、現金で相続税を納付するのではなく、不動産や有価証券等の現金ではない資産で納税する方法のことを言います。
相続税の納付期限は決まっていて、相続税申告書の提出期限と同日となります。
相続税の申告については、被相続人が亡くなった日の翌日から10か月以内と決められています。
平成30年1月1日に亡くなったとしたら平成30年11月1日が期限となります。
相続税は、原則、金銭で一括して納付することになります。
もちろん、税金の納付が遅れることになれば延滞税がかかることにもなります。
(詳しくは、「相続税の申告を怠ったら」)。
そして、金銭で一括納付が困難なときは延納という制度があります。
この相続税を延納によっても現金で納付することが難しい場合は、その納付が難しいという金額を限度として、不動産や有価証券等の資産による物納が認められることになります。
また、この物納制度には要件がいくつかあり、以下の要件をすべて満たす場合に物納をすることができます。
要件は以上になりますが、物納財産を国が収納するときの金額は、原則として相続税の計算の基礎となったその財産の金額になっています(不動産の場合は路線価がひとつの基準になっています)。
この金額は、実際に一般の市場で売ったときの価額とは異なり、売却価額が物納する際の評価額よりも低い場合には、物納を選択したほうが金額でいうと得することになります。
逆に売却価額が、物納する際の評価額よりも高い金額で売却ができて、しかも売却の際の譲渡税を支払っても、なお利益が出るというときは物納を選択せずに一般の市場で売却をしたほうが金額でいうと得することになります。
このあたりは、時間的な問題も出てきますので金額的に有利な選択ができるように、一度相続手続きの専門家へご相談したほうがよいでしょう。そのほうがトータルでの費用は抑えられることが多いでしょう。
※ただし、物納は年々裁判所が許可する件数が減っていて平成25年以降は全国で年間50~130件程度となっています。ほとんど利用されていない制度となっており、基本的には物納する方法をとるなら不動産等の売却手続きを進めることが多いのが実情です。
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