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2023.5.16更新
2020年4月からの相続では、「配偶者居住権」が認められました。
遺された配偶者が「配偶者居住権」を相続することにより、配偶者が守られてスムーズに遺産分割協議が整いやすくなると予想されています。
今回は配偶者居住権とは何なのか、どういったケースで利用できるのか専門家が解説します。
配偶者居住権とは、遺された配偶者が「家に住み続ける権利」です。
家の所有権を取得しなくても「配偶者居住権」を取得すれば、遺された配偶者は定められた期間、家に住み続けることが可能となります。
配偶者居住権を設定する場合、家の「所有権」と「配偶者居住権」を分けて別々の相続人が取得できます。
たとえば配偶者が配偶者居住権を、子どもが家の所有権を相続すれば、どちらか一方が家の所有権を相続するより公平に遺産分割しやすくなるでしょう。
配偶者が家を取得するために子どもに対し、高額な代償金を払う必要もありません。
配偶者居住権は、配偶者を守るための権利といえます。
配偶者居住権を適用するには、以下の条件を満たさねばなりません。
配偶者居住権を取得すれば、所有権がなくても配偶者が家に住み続けられます。
代償金を払う資力がなくても、家を追い出される心配はありません。
配偶者居住権の評価額は所有権そのものより低くなるので、配偶者居住権を相続しても法定相続分に「あまり」が出る可能性があります。
配偶者は預貯金などの他の遺産を相続しやすくなり、生活保障になるでしょう。
配偶者居住権は売却できません。
介護施設などに入所する際、家を売って入所資金に充てることはできません。
配偶者居住権を設定したら登記をしなければなりません。
評価計算方法も複雑で専門的です。
司法書士、税理士など専門家によるサポートが必須となるでしょう。
配偶者居住権を設定する際、登記しないと第三者へ権利を主張できません。
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