ジャニー喜多川氏の遺産の行方

そもそもジャニー喜多川氏にはどのくらいの遺産があったのでしょうか？

個人資産なので金額が明かされてはいませんが

「最低でも300億はある」「500億はあるだろう」などと言われています。

さらに「3,000億円は下らない」という説も有効です。以下がその根拠です。

・都内の一等地に多数の不動産を有しており、時価総額は推定2,000億円を超えている

・ハワイやオーストラリア、ニューヨークなどに海外不動産を所有している

・ファンクラブからの収益だけでも年間1,500億円入ってきている

正確な数字は不明ですが、莫大な財産が残されたことは確かといえるでしょう。

300億とも3,000億ともいわれるジャニー喜多川氏の遺産ですが、

ジャニー氏には妻も子どももいません。この場合、誰が相続するのでしょうか？

法定相続人になるのは、ジャニー氏の姉である藤島メリー泰子氏です。

ジャニー氏が遺言を残していなければ、

遺産は全額メリー氏のものとなります。

ただメリー氏も90歳を超える高齢なので、

遠からぬ将来に亡くなる可能性があります。

その場合にはメリー氏の娘の藤島ジュリー景子氏が相続します。

このように、法定相続に従うと最終的にはジュリー氏が

ジャニー氏の莫大な遺産を全部引き継ぐ可能性が高いといえます。

しかしそうなると問題が発生します。

メリー氏がいったん相続税を支払い、その後ジュリー氏が相続税を支払うので、

二重に相続税がかかって税負担が重くなってしまうのです。

このリスクを避けるには、ジャニー氏が「遺言書」を書いて

直接ジュリー氏へ財産を遺贈する必要があります。

そうすればジュリー氏が一回相続税を払うだけで済むので節税できます。

実際に世間では、「ジャニー喜多川氏は遺言を残しているのではないか？」

といわれています。

遺産の行き先はジュリー氏とは限りません。

ジャニー氏のような経営者は、

事業の後継者へと遺産を残すケースが多いからです。

ジャニー氏は「滝沢秀明氏を後継者に」と考えていた節があるので

「滝沢氏へ遺産を残したのではないか？」という説があります。

また滝沢氏以外の誰かを後継者と考えて遺産を残したかもしれませんし、

滝沢氏へいくらか、メリー氏にいくらか、ジュリー氏にいくらか、

のように分散して遺贈した可能性も十分に考えられます。

相続税の申告期限は相続開始後10か月。今年の5月には期限を迎えました。

（新型コロナの影響から相続税申告及び相続税の納税が猶予されていますので、

　まだ相続税申告がされていないことも考えられます。）

「誰がどのくらいジャニ－喜多川氏の遺産を受け取って、

相続税を支払うのか」注目されるところです。